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マルチはぎ [農業]

近所の畑では雪が降らない内にと
今できる農作業をまだやっています。


来春より前に畑に堆肥を散布して
トラクターでロータリーをかけたり
トラクターにすきを取り付けて
土をひっくり返したりもしているようです。


でも、それよりも今年の作物の残りなどを
片付けたりするのが先決です。


それと共に
畑に張ってあるマルチをはがさなければなりません。


レタスなどを多く栽培している家では
かなり多くのマルチを張ってあるからです。


その材質は以前は塩化ビニールが主だったと思いますが、
今もそうかも知れません。
でも、良く知りません。


ウチでも以前はある程度そういうマルチを
使っていましたが、
家庭菜園規模に縮小してからは
紙のマルチしか使っていません。


これは、分解性の高い黒い物が紙に付着していて、
片面は黒マルチに見え、裏は白い紙に見える製品です。


この場合、塩化ビニールのような引っ張り強度は余りなく、
簡単にビリッと破けますが、
使い終わってからはすき込めば土で分解されます。


しかし、ビニールなどのマルチは
はがさなくてはなりません。


しかも、それを折るか丸めるかしてから縛ってまとめ、
JAで回収する日に渡しに行かなければなりません。


以前は勝手にどこでも燃していましたが、
さすがに今はそれは禁止です。


そのマルチは、
ひと夏の間はそんなに破けたりしないのですが、
張りっ放しで2年もたせるのはちょっと難しいです。


ただし、1夏なら1度張ったマルチで作物を作って収穫してから、
それが生えていた同じ所にもう1度別の作物を
生やして収穫する事は可能です。


いずれにしても、最後の収穫の後にははがすのです。


でも、それがなかなか大変なんです。


土ぼこりが立つので、目に土が入ったりするし、
うまくはがれなかったり破けたりするしで、
特につまらないのは、
いくらやっても全然「収穫の喜び」につながらなくて
ただの後始末でしかないので、張り合いがなくて
ただ疲れるだけなのです。


私はもうやらないからいいけど、本とに嫌になる仕事です。


そうしたら、今年初めて
近所の農家がマルチをはがす機械らしき物を
使っているのを見ました。


まだしっかり確認してませんが、一体使い心地は
どうなんでしょうか?


少しやっては止めて何かをやり直している所を見ると、
それ程具合が良さそうでもありませんが、
わかりません。

タグ:マルチ 農業

マルチとは [農業]

以前、マルチの事を町の(都会の)人に話したら
それって「多い」っていう意味だろうけど、
みたいに言われました。


それで「いや、そういうマルチタレントとかのマルチとは
スペルが違うので。」
と説明したら、やけに感心された事があります。


畑で使うのはmulch=「根おおい」で、
作物の根本の周りの地面をおおう物の事です。


「多い」はmultiです。


mulch=「根おおい」の役割りは、
地温を上げる、雑草を抑える、
泥が作物に飛び跳ねるのを防ぐ、
が以前はメインでしたが、
10年くらい前からか
日光を反射して眩しくさせて
害虫を寄り付けなくする種類の物も流行ってきたようです。


mulch=「根おおい」の欠点は、雨水を遮断してしまって、
内側が水分不足になり得る事、
逆に内側の水分が蒸発できずに土が蒸れる場合がある事、
そして後始末が面倒な場合がある事などでしょう。


ウチではジャガイモはマルチなしで作りますので、
草取りは必要になりますが、
今年の場合はタイミング良く土が乾いてくれて
腐ったじゃがいもはほとんどありませんでした。


近所でマルチを張ってジャガイモを作った家では
土が蒸れたのか温度が上がり過ぎたのか、
かなり腐らしたそうです。


結局お天道様のご機嫌と合わないと
うまくいかず、
マルチを使いさえすれば良い、
という訳にもいかない面もありますね。


でも、特にレタスなどを広い畑で作るには、
マルチを使う事が普通みたいです。


軟弱野菜を真夏に作ると
葉に泥が付くと腐りやすくなりますし。


しかし、特にマルチがあった方が良さそうなのは
イチゴでしょう。


家でも自家用にマルチなしで何年もイチゴを
作っていましたが、
この辺では収穫期は6~7月で、梅雨の最中なので、
どうしても雨で泥が跳ねて
イチゴに飛び付き、腐ったりカビが生えたりする原因に
なります。


ですから、プロは石垣イチゴやハウス栽培、
水耕栽培などのやり方で、その対策をしているのです。


尚、植物マルチと呼ばれる物もあります。


これは刈った草のような有機物をどっさり置いて
ビニールマルチなどの代わりにするという物です。


これも、勿論はがさなくていいし、
堆肥の役目もしてくれますが、
期間が長いと
すき間から雑草がどんどん生えてしまいます。


実際は広い畑に大量の刈り草を敷く事は無理で、
それ専用の草を一旦生やしてから
刈り倒すやり方が一部では行なわれているそうです。


タグ:マルチ 農業

現代の農業月刊誌バックナンバー [農業]

ある社団法人発行の現代の農業月刊誌を
私はもう定期購読はしていませんが、
たまに本屋さんで
読みたい記事があった時だけ買う事もあります。


そうやって時々買ったその月刊誌が本棚にあるのですが、
今日2011年10月号を何となく手に取って
開いてみたら
堆肥や土の記事がどっさり載っていました。


ざっと見ても
モミガラ、米ぬか、木質チップ、ソバガラ、
落ち葉農法、虫の糞など、
畑にとって重要な土作りに関する話題が満載です。


月刊誌なのに1回でこんなに載せたら
ネタがもつのかなぁ、
と思う程です。


でも、載っている方法を「全部実践してみろ」
と言われたら、とてもできません。


何しろ畑での農業は
例え家庭菜園でも時間がかかります。


何をやるにも植物、微生物、バクテリアなどなどの
生き物が執り行なっているのですから。


人間様がいくら「早くしろ」などとムチで
ひっぱたくような事をしようとしても無理なんです。


1,年がかりで試してうまくいったりいかなかったりの
全国での何年、何十年の試行錯誤による
積み重ねの集大成を
こういう月刊誌などの様々な伝達方法によって
広めらてもらったお陰で
農業も進歩しているように見える訳です。


「合理化」という言葉がありますが、
生き方、育ち方を「合理化せよ」
という考えは正しくないはずなんです。


『日本は平野が少なく山坂が多いので、
1ヶ所で何haも何10haもの農地がまとまっている場所は
限られているから、
それ以外の農家はTPPで不利になる。』


というのはもっともに聞こえますが、
実はその前に、
「広大な農地で合理的な農業を行なえば良い」
という発想その物が
自然の摂理から考えれば誤りでしょう。


本来は、すべての生き物が自然の摂理のままに
生きたり食べたり食べられたりしながら
子孫につなげていき、それが繰り返されていくのが
理想に近いのではないかと思います。


文明科学や市場経済は
それを壊しながら欲望を満たそうとするという点で
大きな欠陥があるのに、
それが治らないまま暴走を続けているように見えます。







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タグ:農業 雑誌

現代の農業 [農業]

まだ父親がまともに農業をやっていた頃から、
現代の農業を扱った月刊誌が家に毎月送られて来ていました。


本屋さんでも売っているのですが、
父親が定期購読していたのです。


ある社団法人の発行で、
何十年も前から時々有機農法なども
扱ったりしていたようです。


しかし、父親はそれらをただ読むだけで
ほとんど実践せず、
私もその頃はポーッと普通の農業を手伝っていました。


どうやって農業で儲けるかがほとんどの農家の
一番の関心の中心でした。


そして、もう何年も前に定期購読もやめました。


ところが、
1~3年に1度くらいその出版元の営業マンが
定期購読などのセールスにこんなさえない農家や
元農家の家にやって来ます。


今年の夏には20代くらいの女性が来て
凄く上手にセールストークをさんざんかました後、
ヘルメットをかぶったと思ったら
何とオートバイで
次の農家目がけてブォーンと走り去って行きました。


私は一切購入も注文もしませんでしたが、
後日、近所の人が言ってました。


「おねぇちゃんが可愛いから買ってやった。」


又、別の人は今まで無農薬無化学肥料栽培には
一切興味がなく、
私がそれをやっている事を話しても、
「基準をクリアーしていれば農薬や化学肥料を
いくら使ったって何も問題ない」
というような事を言っているだけでしたが、
やはり後日、
「この本の通りにやったらうまくいった」
「定期購読を申し込んだ」
と言っていました。


要するに、私が言ったのではまったく聞く耳を
持たなかった人が、
この月刊誌の人が行けばコロッと変わりそうなのです。


おねぇちゃんの効果は絶大です。


この月刊誌はこの手で全国で発行部数を
伸ばしているのでしょうか?


農家の主(あるじ)と言えば30~60代のおじさんが
多いでしょうし、
普段は家と小屋と車庫とビニールハウスと畑位しか
往復していないので、
たまに若い女性がそのテリトリーに
入って来てくれると相当嬉しくなってしまうのです。


でも、この月刊誌には為になる記事も多いので、
こういう「営み」のお陰で
日本の農業は良くなっていくのかも知れません。
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